もやすみなさい ―研究の1日の終わりに

火炎、着火して伝播するものに興味があります

無題

あんまり頭が回っていないのはわかる.今日は初めて食堂に来てタイピングをしているのだけれど,蛍光灯が密に配置されていてとてもまぶしい.朝日の中でパソコンを開いているのかと思うくらいにくらくらするほどのまぶしさと,食堂ってそれなりに人の出入りが多いので何とも言えない気分にはなっているんだが.頭の中から言葉が出てくるのに少しだけ抵抗を感じていて,なんかおもりがついているような感覚を受けている.まあそれでもタイピングできないこともないので続けてみるけれど.これは体のだるさからきているのだろうか.コーヒーを飲んでいないのも一つの要因かもしれない.昨日はコーヒーを飲んでいなかったけれどそんなに変化したわけではなかった.昨日の夜にzigcamの動画を見ていたらそれなりに手を動かしたくなったのだけれど,結局眠くなった感じがしたので眠ってしまった.朝起きるのは苦痛ではなかったが,無気力な感じはあって,そのために布団から出てくるのに時間がかかってしまった.んん,何か論理的な文章を書くには何かが足りない感じがするのだけれど.今できることはセンサーへのインプットについて状況を記述することくらいしかできない気がする.言葉も冗長になりがちだけれど,今日は本当に頭も回っていないのだなと思う.昨日の夜に少しだけ気分が落ち込みそうになったけれど,自分で認知を説得するやつをそれなりにできたので良かったと思う.落ち込むときに思うのは,卒業が無理なんじゃないかとか,学生をテーマに全然つけてくれないことは教授に認められていないのではないかとか,この研究室では待遇が悪かったのではないかとかそんなことを思うのだけれど,そのたびに今そんなことを考えてもどうしようもないというか,昼までのんきに過ごしていたのに,今になってそれを思い悩む理由は無いんじゃないかという事を説得するとそれなりに楽になったりする.大体,じくじくと悲観的な言説を積み上げる時には,自分がそうしたいと思ってそういう気分をほじくっているときが多くって,その欲求をくじくような事実を提示するとそのループを終わらせることができるみたいだ.まあ,こういった自分の認知で改善しようとする行為自体は,体調がよくってそれなりに冷静な時にしかできないというのも事実なので,いつもいつも使えるというわけではない.元気なうちに行動しておいて,そういった悲観的になるような認識を否定する事実を集めておいた方がいいとは思うのだけれど.今日の昼のうちに先生たちの元を行脚して,なんで学生をつけてくれなかったのかを聞いて回ろうかと思うのだけれどどうだろうか.まあ悪くない.元気が出たらそれをやってみたらいいんじゃないかしら.小説を書きたいと常々思っているのだけれど,夜眠りにつくときに明日の朝は書こうと思うのだけれど,次の朝には忘れるというか,行動に取り掛かる気力がなくなっている,いや前日の夜も大して気力があったわけではない.むしろ,翌日の自分への過度な期待の中でそういった欲求を表現していただけなんだろう.とりあえず言いたいのは,小説を書くのに切り出しが難しいなという事.ほらこんな風にして1300文字を費やしてもなお書き始めないでいる.書くこともそんなにないわけではあるし,とりあえず始めようか.舞台はS氏の国立大学の工学研究科の中で.やっぱり舞台を自分の頭の中からひねり出すのは結構大変そうなので,自分の今いる場所か過去に経験したことを抽象化することがいいんではないだろうか.主人公の名前は,Mとしておこうか.出だしは深夜の研究室が適当な気がする.そしてやはり落胆していて,何か作業が上手くいっていないところに不審なメールだったり,爆発事故が起こったりするんだ.爆発事故の起こった場所,それも郊外にある核物理系の実験設備のところに行くと,何とも奇怪な物体が配置されていて,その物体の謎と向き合うことで話が進んでいく.何でかわからないがありがちなSFに収束していきそうな感じがあるんだけれど,これが書きたいんだったっけ.ヒューマンドラマを書き始めるわけにはいかないし,ミステリの方がまだ簡単な気はしている.ほかには何だ.ラブストーリーを書くにはいささか引き出しが少ないだろうからそれはやめておこう.Mの中の葛藤を主軸に書きたいとは思うのだけれど,葛藤なんてあるのだろうか.いや,ここで記述しているくらいの淡々とした思考の連なりを適当にならべておけばそれなりに心情描写にはなるのかもしれないとは思った.Mの名前はなんだろうか.正則だろうか将司だろうか,みつぐだろうか基樹だろうか.基樹はいいかもしれない.あの時の社交的な学生をもとにして,人格を練り上げていくのも悪くない.しかし彼の中に存在していて,自分が感情移入できるのかわからないがそれもまた面白かろう.宮本基樹とかそんな名前でいいんじゃないかと思ったけれど,これも日本シリーズを見に行こうと約束している間の状況が影響しているんだよなとはわかる.宮本基樹はコンピュータの前で悶絶した.その日1日をかけて環境を構築してきた数値計算の環境が,ライブラリの依存関係のために1からやり直さないといけないことをインターネット上の有識者フォーラムで知ったためであった.もう一度やり直すべきだろうか,いや,それでは今週金曜日の学会発表の前刷り投稿に間に合わない.そもそも,こんなぎりぎりのタイミングまで計算を実行せずに理論を組み立てていたのが悪いのだけれど,それでも計算の環境は何度も構築してきた経験があったので半日もあれば終わる目算で動いていたのだ.学会発表は所詮日本の学会で,査読なしの前刷りもA4二枚以上とハードルは低い.最低でも結果の図を2枚くらい載せて置けばどうにか体裁は保てるのだけれど,それでもそのデータがない.過去に行った試行錯誤をどうにかこねて投稿できないかと考えたが,そもそも過去のデータが例の一軒で使用できなくなったことを思うとそれも難しい.環境のビルド自体はコマンドをぺたぺたコピペしていって,実行が終わったらまたコピペするくらいのことをやっておけば半日くらいで終わる算段だったのだけれど,それがやり直しとなるとどれくらいかかるのだろうか.しかも今わかっていることはこのライブラリの組み合わせだとうまくいかないという報告だけで,その解決策をそれぞれの人がフォーラム上で投稿しているもののどれが自分の環境で有効であるのかわからないので一つ一つ試していくしかない.そもそも今日になって環境構築をしないといけなくなったのは,ワークステーションを新調したという事に起因する.伸長したというよりも,乗っ取られたというのが正しいのだけれど.そのきっかけになったのは,Kという学生が新しく配属されたことだった.意外とかけないこともないんじゃないかと思い始めてきた.会話は未だに行えていないが,それでもなんか物事が動き始めている.というかフィクションの出来事がどんどん進んでいくのも面白い.書き出す前には特に何も思い浮かんでいなかった状況であるとか光景がタイピングしているうちにどんどん膨らんでいく.はじめにあったのは宮本基樹という学生が研究室で悶絶しているという想定から,それがどういった理由で発生したのかという事を想像しているうちに,Kのところに押しかけるところまで話が進んでいきそうな感じがしている.この後,基樹が仮眠をとってKが来る10時くらいにまた動き出すのだろうけれど,Kは別の居室,今の想定では大ガス講座のあったあの部屋に出向くのだろう.その中でおそらく彼はもう一人の学生と一緒にあの先生の机の周りで悪ふざけをたくさんしているんじゃないかと思うのだけれどどうなのだろうか.単純に自分が観客としてみていてもそれなりに面白いものだ.小説というのは書いている本人ですら予想できないところにどんどん話が転がっていくのだとおもう.意外と朝の食堂には知り合いの学生が多い.というか今日はブロックの炊事当番の日なのでいやが上にも学生が多くなってしまうのだった.さて,われらが主人公がもう一つの居室に赴くまでの間,Kは何をしているのだろうか.鼻眼鏡をつけてはしゃいでいそうな感じもするけれど,はたまた眠っているのだろうか.何か動物をいじくって遊んでいるのだろうか.突拍子もないことをしていてほしいとは思うのだけれどどうなんだろう.留学生と遊んでいるのが一番しっくりくるような気がするのだけれどどうなんだろうか.

Kの朝は遅い.もう一つの居室である講座の部屋にたどり着いたときには11時を回っていた.それでも午前中に来て学食でご飯を食べることになるので,全然許容範囲だとKは考える.本当に遅いときにはお昼は家でとってくるし,お昼を食べた後にもう一度横になってしまえば講座に来るのは17時くらいになってしまってもおかしくないし何度もそういった日があった.それくらい遅くなったとしても困ることはなくって,なぜなら,学生が数10人規模で詰めている居室とくらべて,Kのいる講座は自分ともう一人同じ学年の学生とで2人しかいないからであった.その理由としては講座と呼ばれていることからもわかる通り,Kのいるテーマはいまいる研究室とは一応別の区切りを持っていたころの名残ではある.今では講座,本当は産学連携として企業とも協力していたらしいが,は終了していて,その代わりにその時の教員であった退官後の先生が今いる研究室から再雇用といっていいのだろうか.週3日の頻度で出勤してくる場所になっている.Kのともう一人の同期の研究テーマはその先生の指導を受けることになっていたのでこの居室に来ることとなっているのだが,その教員が出勤してくる日はそれなりにやる気を出すのだが,出勤して子にない日には勝手気ままに過ごすし,何なら大学に行かなくとも特に誰からの声がかかるわけでもない.そんな風な生活だったので,朝早くに大学に来ることなどKにとっては理解できない珍事のように感じられていたのだ.口座に入ると先に来ていた同期がいる.昨日はニーナとお楽しみでしたかと聞くと,同期は少し考えて,ああ,と寡黙な返事をするが,返事は固いけれど頬の上流の筋肉が引きつっていることからもうれしさを隠せないのが分かる.最近,二人は留学生の友人と遊ぶことにはまっていて,時には学食だったり留学生量のロビーだったり,居酒屋だったりを行き来しながらドイツから来た男女と一緒にけらけらと過ごすことが多い.そうこうしているうちに同期とドイツ人の女性が男女の関係になったようで,みんなで生暖かく見守っているが,同期はほとんどのことを筒抜けに教えてくれるので面白い.この前は留学生の寮でニーナの部屋に同期が二人きりになったのだが,その時の一部始終を聞かされた時には歯間ブラシのいときれが歯の間に引っかかったような感じを受けたけれど祝福しておいた.あとでさんざん別の同期に話して楽しんだのは秘密だけれど.そうそう,昨日もまた留学生たちと共に音楽を聴きながらお酒を飲んだりしていたのだった.そんなことを思い出していると,久しぶりに来客がああり,Mさんが入ってくる.この人はそれなりに腰が低いのだけれど,自分のことを不真面目な人間だと思っているに違い無い.勤勉がアイデンティティになっている人間はめんどくさい.他人に対して勤勉を押し付けてくる人間はもっとめんどくさい.できるだけ関わりたくないなと思いながらも,その反面でおちょくってやろうという気分が芽生える.どうしたんすか,今日もパジャマみたいな恰好ですねと高校生みたいな三本線のジャージ姿を皮肉るが相手にしてくれない.まあいいかと思っていると,以前に渡したワークステーションをこの休みの間に貸してほしいのだけれどといわれる.それは困るのだと伝えると,うんぬんかんぬん.今日はこれくらいまでにしておこうかと思うのだけれど,どうしようか.自動記述よりペースは遅くなるけれど,それなりに書くこと自体はあるので,というか,書くことが無くなることはなさそうな感じがするな.文字数を増やすことはいくらでもできそうなので,何を書いて何を書かないかを考え始めるようになれば,それなりに小節みたいなものが書けるようになっているんじゃないかと思う.